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別冊・詩と小説で描く「愛の世界」

再編集・東北の隠れ宿で出会った女。其の一

◇女将の計らい
鳴子温泉
もう15年位に前に成るだろうか、未だ仕事現役の頃、取引先の社長であり
友人であった男の訃報に岩手県の一ノ関市に行った時の事であった。

諸事を済ませて、
この近くに故人と女性を伴い四人で行った近郊のひなびた温泉宿を思い出して、
訪ねて見る事にした。一ノ関駅からタクシーで三、四十分位でその小さな宿についた。

二、三回来た事が有ったので、女将は良く覚えていて喜んで呉れたが、
故人と成った社長の事を話すと、驚き、「よく来て頂いたのに」と、涙ぐんだ。
丁度師走の中頃で、暇な時で仲居達は休みを取らせて居るとの事だった。
大したもてなしは出来ないが良い温泉と美味い酒は有りますからと、
奥の離れに案内して呉れた。

この地には、三、四軒の小さな宿が有る。某市の奥座敷といった所で実に静かな処が気に入った。
特に今は他に客はないらしい。温泉で温まり部屋に帰ったら、女将が来て、
「お世話する仲居が今日は居ないので、お酌とお話し相手に気の置けない人でもお呼びしましようか」
と、言うので、辺りが余りにも寂し過ぎるので頼んだ。

炬燵に入り、うとうとしていたら、女将ともう一人の女が食事を運んで来た。
「この人は近くの人で、お給仕をお願いした人です」と言った。
四十半ば位か、先程まで田畑で仕事をしていたのでは無いかと思われる女性で、
色は浅黒く土の匂いをプンプン漂わせていた。これには参った。頼んだ事を悔やんだ。
女将の着物を借りたのであろう、全く似合わない。

造作の良くない顔に白い粉と口紅を少し差している。しかし気さくな人の良さそうな、
明るい女のようで、まあ好いかと、此方も笑顔で、ご苦労様と言葉を掛けてやった。

私は酒は余り飲まないので、中々話し上手なよしさん(その手伝いの人)に飲んで貰った。
酒が好きらしく、「こんな美味しい酒を飲んだ事は無い」と、一人で飲んで呉れる。
自分で台所に行き、何本もトックリを持ってくる。「いいのか」と言うと、
「ここの女将とは友達だから」とよく飲み、よく笑い、よく話す。

二年前の冬、夫は東京に出稼ぎに行ったきり帰って来ない。
一年は金を送って来たが、其れからは居所さえ判らないと話す。
夫の母を見ているので、他所に働きにも行けないと言い、また飲む。
 
なんとなく気の毒になって来た。土地の歌を歌った。中々上手だ。
そして好く見ると、素直な良い女性だと思うようになって来た。
大地に根付いて一所懸命に生きる女性を見る思いがして、
下腹部が少し疼いて来る様な気がした。


隠れ宿1-2
宿の中はコソリとも音がしない。人けがないのか、静かだ。
土地の話、家の話、自分には子供が出来無いと言う話も出尽くした頃に、
食事も終わりに成ったので、今夜は楽しかった。有難う、と少し包んで渡したら、
美味しい物やお酒を沢山頂いたので、と受け取らない。

問答をしていても切がないので、風呂に行く。薄暗い岩風呂に入った。
外気は相当寒いようだが、温泉は湧き出していて、好い加減の熱さで気持ち好かった。

そのとき、後の方で人の気配がした。女性らしき人が前にタオルを当てて入って来た。
女将かなと思ったが近寄って来て、「ごめんなさい」と言う人を見ると、
先程のよしさんだった。「女将が今夜は泊まって行けと言うので、そうしました」と話す。

私には、どちらでもよいが、近くに女性が居ると、つい其の方を。湯の中は暗く、
胸から上しか見えない。白く湯気の中で、なんとも好い物だと思った。

他愛無い事を二つ、三つ話すが、話が遠いので、私も彼女も互いに近寄った。
薄暗いので胸や腕が白く、夜の二人だけの湯で悩ましくなって来て、
私の逸物は勃ちそうで、これはいかんと、今のうちに上がろうとすると、
「お背中を流しましよう」と彼女も湯から立ち上がった。

洗い場はやや明るい灯りもあり、彼女が良く見えた。
あれっと見ると、なんと色の白い若々しい裸だった。いささか、まごついたと同時に、
これは幸いだと助平心が働いた。ふと女将の計らいだったのではと思った。

私は旅人で、あとくされもない人間、そうなると私にはなにより有難い事だ。
よし試してみようと、幸い、辺りに人も居ないので、それではお願いしようと、
岩の上に腰を下ろした。セッケン無しで、後から湯を掛けながら、
座敷とは反対に言葉少なにタオルで流してくれる。その手は、静かに動いて、
情があるように思われてくる。ふと小説の中に居るような気分に成ってくる。
こんな事は、久しぶりの事だった。
隠れ宿1-3
今度は私が、流してあげようと言うと、勿体無いです、と拒むので、
「寒くなった、湯に入ろう」と、彼女の手を取った。
その時豊かな乳房と股間の丘の黒く盛り上がった陰毛が見えた。

先程背中を流して貰った時から、
ムクムクしていた逸物が久し振りに水平に成って居た。
彼女もチラリ見たかも知れないが、もう男と女で通した方が普通だと
少々大胆になり彼女を連れて湯に入り、どうして良いか判らず、
じっとしている体を引き寄せて、腕や肩を触り、撫でた。
ツルツルしていて白く、キメこまやかな肌だ。胸が躍る。

彼女の溜息が耳に甘く感じて、顔を近づけたら目を閉じたので、顔のまずさは気にならず、
ソッと唇を合わせた。彼女がビクッとして少し体を固くしたが、そのままにしていたら、
息が苦しく成って来たのか、唇を離した。今度は強く唇を当てて吸い、舐め、舌を入れて、
彼女の舌に絡めた。息苦しいようだが、唇は放さず深々と口を開き、彼女の舌を追った。
彼女は鼻で苦しげに息をした。

体を支えて居なければ湯に沈みそうになる。片手で乳房を撫ぜたり揉んだり、
そのツルツルして弾力も失っていないボリュームを楽しんだり、
腰の下辺りを探ったりした。どこも絹の肌で手触りがよい。

彼女はもう耐えられなく成ったか、堪忍してというように私の手を掴んだ。
私も湯当たりしそうなので湯から出た。
体を拭きながら彼女を見ると、上がった所で横座りして、岩にもたれ、
うつむいている。心配になったので側へ寄り、「大丈夫か」と聞いて、
肩に手を掛けたら、「大丈夫です」とビックリして、小さく言った。

腕を取り立ち上がらせ、脱衣場に連れて行き、体を拭いてやった。
思う所は、充分に拭いてやった。拭き終わった頃に、漸く人気が付いたか、
「恥ずかしい」と少し俯き、笑った。顔が美しく見えた。
そして明るい所での彼女の裸はそれこそ美しかった。
しっかりと肉のつまった裸婦という感じだ。
  1. 2014/12/01(月) 05:55:24|
  2. 隠れ宿の女
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