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別冊・詩と小説で描く「愛の世界」

平凡な主婦に何が起こったか?其の一

◇旧友との再会
平凡な主婦1-1
私は箕輪佳代子と申す45歳に成る主婦でございます。
神奈川県のの県庁所在地に住んで居ります。

「あらっ・・・ねぇ、佳代子?もしかして?佳代子じゃない?」
高校時代の友人・藤枝恵美(仮名・45歳」と再開したのは、
一昨年の秋の事でした。突然、近所の商店街で声を掛けられましたが、
直ぐには彼女で有ると言う事が判りませんでした。

「私よっ、覚えてない?恵美よ、恵美、最後に会ったのが、
 二十年前の同窓会だったから無理ないかしら」
「まぁ、恵美なの?すっかり見間違えてしまって・・・」
私が恵美を覚えていないのも当然でした。恵美は最後に会った二十五歳の時と
待ったく別人のように様変わりしていたからです。

「あなた、この近所にすんでるの?」
「そうよ。恵美は今何処に・・・?」
「まっ、奇遇ねぇ。私も最近このご近所に越して来たばかりなの。
 嬉しいわ。佳代子のすぐ近くに住めるなんて。ね、ちょつとお茶でも飲まない?」
「ええ。勿論。そこにいい喫茶店があるわ」

それは今考えると、私にとっては運命とも呼べる出会いなのでした。
近くの喫茶店に入り、私と海は近況を語り合いました。
「あの頃、恵美はまだ独身だったわよねぇ」
「あの同窓会あと、直ぐに結婚したわ。いろんな事があって・・・」

旅行先で知り合った三歳年下のご主人と結婚したこと、そのご主人が油絵を
描いている事など近況を、恵美は淡々と話してくれました。

「すごいのねぇ、芸術家さんだなんて。カッコいいじゃない」
「それが、そうでもないのむ。そりゃあ、第一線で活躍出来ればいいわ。
 でも、ウチのはいまだに芽が出なくって・・・。仕方が無いから、
 私が働いているのよ。三十のときから保険の外交しているの」
「なるほどねぇ。どうりで、見違えた筈だわ。
 とても専業主婦には見えないもの、恵美は」


平凡な主婦1-2
若い頃の恵美は、どちらかと言えば私と同様に地味なタイプでした。
お化粧も薄く洋服も質素で、性格も控えめだったと記憶しています。それなのに、
「ふふっ、変わったでしょう、私?」

目の前の恵美は高価そうなスーッをきちんと着込み、お化粧にも隙はありません。
小脇に抱えたバリーのブリーフケースが、如何にもキャリアウーマン風です。
「変わらざるを得なかったのよ。これで、保険の世界も、生き馬の目をぬくように
 熾烈なのよ。おまけに、家計はぜんぶ私の肩にかかってるし・・・
 幸か不幸か、子供には恵まれなかったけどね」
「だけど、すごく生き生きして見えるわ。
 私なんて、すっかりオバサンに成っちゃって、何だか
恥ずかしいわ」
「おかげでね、やっと仕事の方も順調に行き出したの。 だけど、佳代子は
 全然変わってないのね。いかにも幸せそうな奥さまって感じ。
 オバサンだなんて卑下することはないわ」

と、恵美は細巻の煙草に火を点けました。
煙草の喫い方も決まっていて、働く女の自信のようなものが滲み出ていました。
「幸せねぇ・・・まあ、平々凡々には来たんだけどね」

一家を支える恵美に比べて、是までの私の人生ときたら、一片のドラマも
ありませんでした。23歳の時に見合いで公務員の夫と結ばれ、
二人の子供をもうけ・・・どっぷりと家庭のぬるま湯に浸かった人生だったのです。

「平凡が一番よ。働いていると、女は気が強くなる一方だわ」
そう言いつつも、恵美の顔はキラキラと輝いていました。
彼女には、女盛りと言う言葉がぴったりでした。

「ところで、これを機会にまた仲良くしましょうよ。お子さんはもう大きいんでしょ?」
「ええ、上の子は今年大学に入ったばかりなの。下は高校生」
「じゃあ、毎日ヒマしてるんじゃない?」
「まあね。子供に手が掛からなくなると、母親なんてお役御免だもの」
「そう・・・毎日、家でくすぶってたら腐るわよね。
 私と再会したからには、これからどんどん家をでなきゃ」
「そうね、せっかく、ご近所になれたんですものね」

其の日、私たちは住所と電話番号を教え合って別れました。
恵美の言葉を社交辞麗だと思いつつも、私はどこかで恵美からの連絡を
待っていたのです。確かに、日々の生活にひどく退屈を感じていた私でした。
  1. 2012/10/07(日) 13:54:55|
  2. 人妻の性欲
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